引続き「少年文芸」

町田康の詩とかがよくって興奮してたんだけど、一通り読み終えてみるといまいち感が拭えない。小説にしろ対談にしろ漫画にしろインタビューにしろ、まず文量が圧倒的に短い。あとたとえば大槻ケンジと石原まこちんの対談とか、その照射先というか対談する意義みたいなものが全然わかんない。で、その志向性の不明瞭さみたいなものは全体に浸透してもいて、少しげんなりした。ただひょっとするとそういう意義とかに雁字搦めにならない奔放さみたいものがこの文芸誌のテーマなのかもしれないけど。もちろん面白くなかったわけではなくって、島田虎之介の漫画とか西岡智の小説とか読めたのは本当に収穫で、「短さ」を逆手にとったこの文量でなければ成立しないような鋭角の作品が素敵でした。あとエレキコミックやついいちろうの文章が一番感動した。
ただ全体を通して見るとやっぱどこか弛緩した感じが否めなくって、しかも次号が少女特集とかで、ちょっとだけ「うーん」って思ってる。