講演会@三省堂神田店

レーニン「再見」 あるいは反時代的レーニン
白井聡 長原豊 中沢新一 小泉義之 司会:高橋順一


遅刻してしまって、最初の基調講演のうち長原さんのを丸々と白井さんのを半分ぐらい聴けなかった。
とりあえず、レーニン云々よりもまず講演会の難しさを改めて教えてくれた講演会だったと思う。それは講演会を企画・運営することの難しさであり、同時に講演を聴くことの難しさということで、たとえば前者は単純に時間設定とそれに見合う会場選択の問題*1や、あと司会がどのように議論をリードしていくかという問題が挙げられて、今日の高橋さんはトークセッションの際にちょっとあからさまなミスリードをしてしまったように思う。それから後者に関しては、まあ普通に声の聴き取りずらさ、つまり眼前で紡がれていく言葉と対面する困難さみたいなものについて考えさせられた。
講演の感想としては、中沢新一はさすがに講演なれしてるなーってことと、長原豊の(たぶん)戦略的なやる気のなさが面白かった。レーニンに関する内容としてはさすがというか何というか白井さんの基調講演が(半分しか聴いてないけど)最も興味深くて、マルクス的な史的唯物論アポリア、いわゆる資本の文明化作用みたいなものをレーニンはいったいどのように超克し実践者たりえたのかという問題の分析には唸るものがあったと思う。
でも講演を通して一番印象に残ってしまったのは、長原さんか小泉さんか覚えてないけど「今回の選挙戦で一番まともだったのは綿貫だ」っていう発言だった。

*1:あの狭い会場にぎゅうぎゅうに客を入れといて4時間近くの講演をされても、ちょっと集中力を持続するのが普通に困難だった