魔法使い

家に帰ってきてテレビをつけたら『着信アリ』がやっていた。あんま怖くなかったっていうのはちょっと嘘で、ケータイを横目でチラチラ気にしながら観ていた。電源を切らなかったのは、切ったのに鳴り出したりしたらほんと最悪だから。つーかこれ三池崇史が監督したんだ。
今日は大学の図書館にレポートのための参考文献を借りに行ったのだけど、目当ての本がことごとく貸し出し中。しかも丸川哲史『台湾、ポストコロニアルの身体』にいたっては返却期限が一昨年の12月とかになってて、一瞬わが目を疑いました。そのショックを友人に報告すべく電話したら、高橋源一郎の『官能小説家』と『日本文学盛衰史』が文庫化されていたことを知らされて更にショックを受けたばかりか、2週間ほどまえ単行本『官能小説家』を古本屋で購入した私は校内の喫煙所で「えっ、えっ、でもそれはさ」みたいに狼狽する始末。学校見学かオープンキャンパスかなんかで近くを歩いてた女子高生の視線がいまになって痛い。
そそくさと大学を後にし飛び乗った地下鉄の中で、ハリーポッターの新刊を手に話し込んでいる小学生らしきふたり組みに遭遇。「でもさ、あんなに本が売れちゃうなんて凄いよね」と興奮気味に語る少年に「まあハリーは魔法使いだからね」との返答をするシニカルボーイに激しく共感してしまった。