メディアづく

郵政法案反対に反対した人への対立候補を「刺客」と呼ぶなと、報道各社に自民党が申し入れたらしい。その理由がどうも間抜けていて、これは果たして狙ってるんだろうか素なのだろうか、それとも朝日新聞の記事文面がいけないのだろうかと、朝から小一時間悩んで憂鬱になりました。
それはそうと先週末ぐらいからホリエモンがやたらテレビに出てる。というか、私がテレビをつけるとけっこうな頻度で登場している。個人的にこの人の言ってることにシンパシーとか感じないけど、でもそれにしたって堀江さんに対するメディアの接し方もどうなんだろうと思う。なんかどうやって扱っていいのかわからないって雰囲気が漂っている。前のニッポン放送の問題のとき日テレかなんかで「堀江さんに10の質問」みたいなコーナーがあって、そのときホリエモンがマジギレしてたけど、今回も似たようなことをやってた。ほんとどうでもいい質問に対して「こんな質問バカげてますよ」って言ってしまえる、そのホリエモンの激昂っぷりからは、まあこの人は「真面目」にマス・メディアに接近しようとしてるんだろうなってことはうかがえて、映す側と映される側のそういう気分のギャップを想像する限りまあそりゃキレて当然だよなーとは思う。
で、こんなメディアづいてるってこととは無関係に、先日購入した佐藤卓己の『八月十五日の神話――終戦記念日のメディア学』を読み始めた。まだ一章までしか読んでないけど面白い。とりあえず後半以降で期待してるのは、「八月十五日の八月十五日性みたいなものとか八月ジャーナリズムとか、けっこうメディアに捏造されてるよね」っていう前半部でのとりあえずの論旨が、「暴露してやるぜ」っていう方向に運ばれていくのか、それとも「そんなこと言っても八月十五日に対する心象ってのはもはや思考とか議論の前提として無視するわけにはいかないし、なのに九月二日とか八月十四日が〈本当〉の敗戦記念日だって言ってしまうことの意味って何なの」っていう視線を交えつつ論旨の更新と同時にそれについての(ある種の)再検証がなされていくのかっていうことなんだけど、まあそんなの目次を見ればいいじゃんっていう話は置いておいて、そのへんに注目しながら読んでいきたいと思う。