エイリアン

テレビでやってた『エイリアン4』を観る。
たぶんこのシリーズ、エイリアンがプレデターと闘うやつを除けば4作目までしか作られてないはずだから、これでコンプリート。って言っても、3作目とか観たのもう何年も前であんまり覚えていなかったりするのだけど。
ただこの『エイリアン4』はちょっと泣けた。もちろんエイリアンの側に感情移入しちゃって。それはもちろん新生エイリアンの顔の造作(瞳があったり)に拠るところが大きいと思うのだけど、いやだからこそ、普通に考えてリプリーは酷い。「殺すな」と訴えかける相手に対して、そりゃあないだろうと思った。
あとそんな倫理的観点を持ち出さないにしても、生殖というか繁殖というか、そういうものを拒否するっていうか、まあ自分の子どもを殺しまくる作業としてこの映画は作られているなーとは感じていて、エイリアンを乗せた宇宙船(メインコンピューター名はたぶん「ファザー」だったと思う)が地球に激突するシーンとかは、生殖(あるいは繁殖)の物語というかライフストーリーに対するアイロニーとしてはもう凄まじく露骨で強烈だった。でも一方で、エイリアンで宇宙船を膨らませて地球に降り立ってやる、エイリアンとの間に生まれた生殖の関係を歓待してやるという選択肢もリプリーには残されていたはずで、正直後者を現実に実行されたら私は参っちゃうけど、でも確かにその選択肢はかなり真っ当な筋道の上に残されていたんだよなーと思う。