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津村記久子『君は永遠にそいつらより若い』を読んだ。
こういう勢いのあるタイトルの小説ってだいたい敬遠するんだけど、あと装丁の写真がちょっと清廉すぎてこれはやりすぎだよと普通なら思うところなんだけど、これは面白かった。確かに狙いすぎてる箇所とかあってそこは冷めちゃったりもするんだけど、冷めてしまうことがこの小説に対する評価をたぶんほとんど左右しないというか、個人的には見事なまでにラストシーンとかはずしちゃってるなーと思ったんだけど、この小説において結末は全然重要じゃないだろうというか。たぶんこの小説が論じられるときって中村文則とかが持ち出されそうな気がするけど、とりあえずこの作品の面白さってたぶん中村文則とは全然違うとこにあるだろうなと思った。
- 作者: 津村記久子
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2005/11
- メディア: 単行本
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