『GOOD BYE LENIN!』

面白かった。社会主義・資本主義という大枠でのプロットも興味深かったけれど、そのディティールもよくできてたと思う。たとえば「ビデオの編集」とか「コスモノーツ」とか「瓶詰めピクルス」とか、そういう小道具的なものが作品全体にうまく活かされていて、しかもラストシーンに向かうにつれそれらが束ねられていき、充分に還元されていると思った。こういう記憶とか過去といったものをテーマとして扱う映画ってやっぱ『メメント』が思い浮かぶんだけど、全然こっちの方が好み。唯一ラストシーンの台詞みたいなものが納得いかなかったけど、でもいい映画だなーという印象の方が上回っているし、こういう映画をもっと観たいなーと思わせてくれた。とりあえず今年入って観た作品の中では一番いいかも。