高校づく

高校からの最寄ということもあり、その当時毎日のように使っていた駅を今日久しぶりに見た。見た、というのはまあ電車に乗って通過したって意味なんだけど、その駅が近づくにつれ、やっぱ懐かしがってしまうんだろうなっていう思いが漠然としてあった。でもそういう郷愁みたいな感覚が一番高まったのは電車が駅に入る前までで、いざ入って止まってしまうと全然懐かしくもなんともなかった。というかまあどっちらけって言ったらあれなんだけど、あまりに普通にそこに駅があったから、ふーんと思ってしまったってところが大きいのかもしれない。その原因みたいなものっていろいろあるんだろうけど、でも最も自分の中で感じたことはたとえば改札が新しくなってたり(小さい駅なので改札口が電車からも見える)当時はなかったベンチがついてたり、そういう変化があれば「ああ変わっちゃったねー」とかわりと予想通りのノスタルジーに浸かってしまえてたんだろうなってことで、実際にはそういうことが一切ないように見えたので、まあふーんというのが一番妥当な表現だと思うけど、そういう感想しか抱けなかった(「変わってないなー」っていう郷愁を抱くほど私が高校を卒業してから歳月は経っていないし)。
まあノスタルジーを感じなかったことについて、それは別に良くも悪くもないんだけど、でもいま考えると、自分がその場所に行かなくなってからそれ以降もその場所がありつづけるってのは当たり前ではないけれどまあ普通によくあることで、それなのに自分がそこに舞い戻ったときその場所がまだ(そのまま)ありつづけてることにどっちらけてしまうって、ちょっとおこがましいのかもしれないなーとは思う。
で、その駅を通過して隣町まで出て、今夜は高校時代の友人と呑んできた。仕事の愚痴とか彼氏彼女ができねーとかそんな話ばかり聞かされてちょっとむかついたりもしたけど、高校当時の思い出話を「みんな歳とったよね」っていうスタンスからつつくような語り口っていうのがないことには、まあ個人的に上記のような経験をしたこともあって、救われたなって思う。